神経治療(ドックベストセメント)
ドックベストセメントとは、歯の神経を取らずにすむ可能性のある治療法です。
このセメントを用いることにより、患部が殺菌され再石灰化します。
虫歯を取りきるのが保険診療ですが、この治療法は虫歯を残したままで詰めたり被せ物をする事が可能となります。
メディア報道についての誤解
一部のテレビ・雑誌において、この治療法を使えば夢のような治療法で、神経を取ることは絶対ないかのような報道をされています。
歯科医にとってこの治療法は、可能な限り歯の神経を残せるベストな治療法ではありますが、全体治療の中の一部の治療法でしかなく、このセメントを使ったからといって、絶対に神経を取らずに済むというわけではありません。
仮に保険診療では虫歯を除去すると確実に神経を取るような状況でも、このセメントを使用すれば虫歯を残したままで長期的にその部位が殺菌され、神経を保存できる可能性が高くなります。
しかし、一度感染を起こした神経が殺菌されたとしても、神経が弱っていてそのまま壊死してしまうこともあります。
殺菌ができても、弱った神経を元通りに再生するわけではないのです。
その場合、この治療法を用いたから経過不良になったわけではなく、神経の生命力がなくなっていた事が原因です。
つまり、その処置をした時点で、歯髄が可逆的状態なのか、不可逆的な状態であるかの判断に迷うグレーゾーンの場合もあります。
壊死したり、歯髄炎(酷くしみる、ズキズキとし鎮静剤を服用しても改善しない)を起こしてしまった場合は、神経を取る治療法は避けれません。食べ物でも腐りかかってしまったものをなんとか食べれるような状況に戻すのが難しい事を想像してみてください。
治療費と注意事項
- 治療費は6,600円(税込)となります。
- このセメントは最終的な詰め物ではありません。最終的には自費治療にてセラミック系の詰め物・被せ物で修復します。
- 絶対に神経を取らずに済むわけではありません。
- 虫歯を取りきるわけではありませんので、将来的に他院で再治療をし、患部を診た時に、この治療法をしらない歯科医が虫歯が残って詰め物をしていると勘違いしたり、患者様が患部を見て、色から虫歯だと間違ってしまう可能性があります。
- 経過不良で神経を取った場合、最終的にセラミックを入れなおす時に治療費を請求することはありません。
※保証期間は3年です。定期検診が条件です。